「フェブラリーステークス」の版間の差分

提供: Wikiducca
移動: 案内、 検索
行2: 行2:
 
|馬場    = ダート
 
|馬場    = ダート
 
|レース名  = フェブラリーステークス
 
|レース名  = フェブラリーステークス
−
|画像    =  
+
|画像    = [[File:Copano-Rickey February-Stakes 2015(IMG3).jpg|300px]]
−
|画像説明 =  
+
|画像説明 = 2015年フェブラリーステークス表彰式
 
|開催国 = 日本
 
|開催国 = 日本
 
|主催者  = [[日本中央競馬会]]
 
|主催者  = [[日本中央競馬会]]
行10: 行10:
 
|距離    = 1600m
 
|距離    = 1600m
 
|格付け  = GI
 
|格付け  = GI
−
|1着賞金  = 9400万円
+
|1着賞金  = 9700万円
−
|賞金総額 = 1億7940万円
+
|賞金総額 =  
−
|条件    = {{Nowrap|[[サラブレッド]]系4歳以上（国際）（指定）}}
+
|条件    = {{Nowrap|[[サラブレッド|サラ]]系4歳以上（国際）（指定）}}
 
|負担重量 = 定量（57kg、牝馬2kg減）<!-- この表記でないとセン馬の負担重量が定まりません -->
 
|負担重量 = 定量（57kg、牝馬2kg減）<!-- この表記でないとセン馬の負担重量が定まりません -->
 
}}
 
}}
−
'''フェブラリーステークス'''とは[[日本中央競馬会]]（JRA）が[[東京競馬場]]で施行する[[中央競馬]]の[[重賞]][[競馬のレース|レース]]（[[競馬のレース格付け|GI]]）である。
+
'''フェブラリーステークス'''は、[[日本中央競馬会]]（JRA）が[[東京競馬場]]で施行する[[中央競馬]]の[[重賞]][[競馬のレース|レース]]（[[競馬のレース格付け|GI]]）である。
  
−
レース名の「フェブラリー（[[:en:February|February]]）」は、2月を意味する英語。
+
レース名の「フェブラリー（[[:en:February|February]]）」は、2月を意味する英語{{Ref|a|[1]}}。
  
−
正賞は[[日本馬主協会連合会]]会長賞、[[地方競馬全国協会]]理事長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞。
+
正賞は[[日本馬主協会連合会]]会長賞、[[地方競馬全国協会]]理事長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞{{Ref label|2016-jusyo_kanto|2|a}}{{Ref label|bangumi_2016tokyo1|3|a}}。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
−
JRAが施行するダート重賞レースでは、最も古い歴史を持つレースである。
+
JRAが施行するダート重賞レースでは、最も古い歴史を持つレースである{{Ref label|JRA注目|4|a}}。
  
−
1984年に前身となる「'''フェブラリーハンデキャップ'''」が創設、東京競馬場のダート1600mで施行され、当初はGIIIの格付けだった。1994年にGIIへ昇格するとともに[[負担重量]]も別定に変更、名称も「'''フェブラリーステークス'''」に改称された。
+
1984年に前身となる「'''フェブラリーハンデキャップ'''」が創設{{Ref label|JRA注目|4|b}}、東京競馬場のダート1600mで施行され、当初はGIIIの格付けだった{{Ref label|JRA注目|4|c}}。1994年にGIIへ昇格するとともに[[負担重量]]も別定に変更、名称も「'''フェブラリーステークス'''」に改称された{{Ref label|JRA注目|4|d}}。
  
−
その後、中央競馬と地方競馬の交流レースが拡大されるなか、1997年には中央競馬のダート重賞レースとして初めてGIに格付けされ、負担重量も定量に変更、国内の上半期のダート最強馬決定戦に位置付けられた。2007年からは[[国際レース]]に指定され、外国馬の出走も可能になった。
+
その後、中央競馬と地方競馬の交流レースが拡大されるなか、1997年には中央競馬のダート重賞レースとして初めてGIに格付け{{Ref label|JRA注目|4|e}}され、負担重量も定量に変更、国内の上半期のダート最強馬決定戦に位置付けられた{{Ref label|JRA注目|4|f}}。2007年からは[[国際レース]]に指定され、外国馬の出走も可能になった{{Ref label|result2007|5|a}}。
  
−
本レースで上位を争った馬からは、[[アラブ首長国連邦]]のドバイで行われる国際招待レース「[[ドバイミーティング]]」へ遠征するものも出るようになった。2011年の優勝馬[[トランセンド (競走馬)|トランセンド]]は、[[ドバイワールドカップ]]で優勝した[[ヴィクトワールピサ]]と接戦の末、2着に入っている。また、1999年には[[メイセイオペラ]]（岩手）が地方競馬所属馬として初めて優勝した。
+
本レースで上位を争った馬からは、[[アラブ首長国連邦]]の[[ドバイ]]で行われる国際招待レース「[[ドバイミーティング]]」へ遠征するものも出るようになった{{Ref label|JRA注目|4|g}}。2011年の優勝馬[[トランセンド (競走馬)|トランセンド]]は、[[ドバイワールドカップ]]で優勝した[[ヴィクトワールピサ]]と接戦の末、2着に入っている{{Ref label|JRA注目|4|h}}。また、1999年には[[メイセイオペラ]]（岩手）が地方競馬所属馬として初めて優勝した{{Ref|b|[6]}}。
 
=== レース条件 ===
 
=== レース条件 ===
−
* 出走資格：[[サラブレッド系種|サラ系]]4歳以上（出走可能頭数：最大16頭）
+
以下の内容は、2016年現在{{Ref label|2016-jusyo_kanto|2|b}}{{Ref label|bangumi_2016tokyo1|3|b}}のもの。
−
** JRA所属馬
+
 
−
** 地方競馬所属馬（下記参照）
+
出走資格：[[サラブレッド系種|サラ系]]4歳以上（出走可能頭数：最大16頭）
−
** 外国調教馬（8頭まで、優先出走）
+
* JRA所属馬
−
* 負担重量：定量（57kg、牝馬2kg減）
+
* 地方競馬所属馬（下記参照）
−
** 第1回から第10回まではハンデキャップ、第11回から第13回までは別定。
+
* 外国調教馬（8頭まで、優先出走）
 +
負担重量：定量（57kg、牝馬2kg減）
 +
* 第1回から第10回まではハンデキャップ、第11回から第13回までは別定{{Ref|c|[7]}}。
 +
 
 +
出馬投票を行った馬のうち、優先出走権（次節参照）のある馬から優先して割り当て、その他の馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI（JpnI）競走の収得賞金」の総計が多い順に割り当てる。
  
−
JRA所属馬・地方競馬所属馬ともに、以下の条件で出走馬を決定する。
 
−
* [[ワールド・サラブレッド・ランキング|レーティング]]順位の上位5頭（2012年より。牡馬・セン馬は110ポンド、牝馬は106ポンド以上であることが条件）。
 
−
* 出馬投票を行った馬のうち、優先出走権のある馬から優先して割り当て、その他の馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI（JpnI）レースの収得賞金」の総計が多い順に割り当てる。
 
 
==== 優先出走権 ====
 
==== 優先出走権 ====
−
外国馬、および[[ワールド・サラブレッド・ランキング|レーティング]]順位の上位5頭（2012年より。牡馬・セン馬は110ポンド、牝馬は106ポンド以上であることが条件）は優先出走できる。
+
外国馬、および[[ワールド・サラブレッド・ランキング|レーティング]]順位の上位5頭（2012年より。牡馬・セン馬は110[[ポンド]]、牝馬は106ポンド以上であることが条件）{{Ref|d|[8]}}は優先出走できる。
  
−
2014年より以下のレースにおける1着馬に、優先出走権が付与される。
+
2014年より以下のレースにおける1着馬に、優先出走権が付与される{{Ref|e|[9]}}。
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
|+優先出走権付与レース
 
|+優先出走権付与レース
行54: 行55:
  
 
=== 賞金 ===
 
=== 賞金 ===
−
1着賞金は9400万円で、以下2着3800万円、3着2400万円、4着1400万円、5着940万円。
+
2015年の1着賞金は9700万円で、以下2着3900万円、3着2400万円、4着1500万円、5着970万円{{Ref label|2016-jusyo_kanto|2|c}}{{Ref label|bangumi_2016tokyo1|3|c}}。
  
 
=== コース ===
 
=== コース ===
 
東京競馬場のダートコース、1600mを使用。
 
東京競馬場のダートコース、1600mを使用。
  
−
スタート地点は芝コース上にあり、スタート直後は芝コースを走行、第2コーナー付近からダートコースに入る。
+
スタート地点は芝コース上にあり、スタート直後は芝コースを走行、第2コーナー付近からダートコースに入る{{Ref label|course_tokyo|10|a}}。バックストレッチとホームストレッチに2つの坂が設けられており、このうち長さが501mあるスタンド前のホームストレッチには高低差2.4mの上り坂がある{{Ref label|course_tokyo|10|b}}。
  
 
== 歴史 ==
 
== 歴史 ==
−
* 1984年 - 5歳以上の馬によるハンデキャップの重賞レース「'''フェブラリーハンデキャップ'''」を新設。東京競馬場のダート1600mで施行、GIIIに格付け。
+
* 1984年 - 5歳以上の馬によるハンデキャップの重賞レース「'''フェブラリーハンデキャップ'''」を新設。東京競馬場のダート1600mで施行、GIII{{Ref label|grade|注1|a}}に格付け{{Ref label|JRA注目|4|i}}。
−
* 1989年 - 混合レースに指定。
+
* 1989年 - 混合レースに指定{{Ref label|JRA注目|4|j}}。
 
* 1994年
 
* 1994年
−
** GIIに昇格。
+
** GII{{Ref label|grade|注1|b}}に昇格{{Ref label|JRA注目|4|k}}。
−
** 名称を「'''フェブラリーステークス'''」に変更。
+
** 名称を「'''フェブラリーステークス'''」に変更{{Ref label|JRA注目|4|l}}。
 
* 1995年 - 指定交流レースに指定され、地方競馬所属馬が出走可能となる。
 
* 1995年 - 指定交流レースに指定され、地方競馬所属馬が出走可能となる。
 
* 1997年
 
* 1997年
−
** GIに昇格。
+
** GI{{Ref label|grade|注1|c}}に昇格{{Ref label|JRA注目|4|m}}。
−
** ダート競走格付け委員会により、GIに格付け（適用は1998年から）。
+
** ダート競走格付け委員会により、GI{{Ref|f|[注2]}}に格付け（適用は1998年から）。
 
* 2001年 - [[馬齢]]表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走資格を「4歳以上」に変更。
 
* 2001年 - [[馬齢]]表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走資格を「4歳以上」に変更。
 
* 2007年
 
* 2007年
−
** [[国際レース]]に指定され、外国調教馬は8頭まで出走可能となる。
+
** [[国際レース]]に指定され、外国調教馬は8頭まで出走可能となる{{Ref label|result2007|5|b}}。
 
** 国際GIに格付け。
 
** 国際GIに格付け。
 
** 地方競馬所属馬の出走枠が5頭から4頭に縮小。
 
** 地方競馬所属馬の出走枠が5頭から4頭に縮小。
行151: 行152:
  
 
=== フェブラリーステークスの記録 ===
 
=== フェブラリーステークスの記録 ===
−
* レースレコード - 1:34.6（第26回優勝馬サクセスブロッケン）
+
* レースレコード - 1:34.6（第26回優勝馬サクセスブロッケン）{{Ref|g|[11]}}{{Ref|h|[12]}}
 +
 
 +
== 脚注・出典 ==
 +
=== 参考文献 ===
 +
* {{Cite book|和書|title=中央競馬全重賞成績集【GI編】|publisher=日本中央競馬会|year=2006|page=1397 - 1433|chapter=フェブラリーステークス|ref=中央競馬全重賞成績集}}
 +
 
 +
=== 注釈 ===
 +
# {{Note label|grade|注1|a}}{{Note label|grade|1|b}}{{Note label|grade|1|c}}当時の格付表記は、JRAの独自グレード。
 +
# {{Note|f}}ダートグレードレースの格付表記は、国内限定の独自グレード扱い。
 +
 
 +
=== 出典 ===
 +
# {{Note|a}}{{Cite web|format=PDF|url=http://jra.jp/datafile/tokubetsu/2016/0105.pdf#page=5 |title=2016年度第1回東京競馬特別レース名解説|page=5|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2016-02-15}}
 +
# {{Note label|2016-jusyo_kanto|2|a}}{{Note label|2016-jusyo_kanto|2|b}}{{Note label|2016-jusyo_kanto|2|c}}{{Cite web|format=PDF|url=http://jra.jp/keiba/program/pdf/h28-jusyo_kanto.pdf#page=6 |title=重賞競走一覧（レース別・関東）|page=6|year=2016|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2016-02-15}}
 +
# {{Note label|bangumi_2016tokyo1|3|a}}{{Note label|bangumi_2016tokyo1|3|b}}{{Note label|bangumi_2016tokyo1|3|c}}{{Cite web|format=PDF|url=http://jra.jp/keiba/program/pdf/28to1.pdf |title=平成28年第1回東京競馬番組|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2016-02-15}}
 +
# {{Note label|JRA注目|4|a}}{{Note label|JRA注目|4|b}}{{Note label|JRA注目|4|c}}{{Note label|JRA注目|4|d}}{{Note label|JRA注目|4|e}}{{Note label|JRA注目|4|f}}{{Note label|JRA注目|4|g}}{{Note label|JRA注目|4|h}}{{Note label|JRA注目|4|i}}{{Note label|JRA注目|4|j}}{{Note label|JRA注目|4|k}}{{Note label|JRA注目|4|l}}{{Note label|JRA注目|4|m}}{{Cite web|url=http://jra.jp/keiba/thisweek/2016/0221_1/race.html |title=レースについて：フェブラリーステークス　今週の注目レース|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2016-02-15}}
 +
# {{Note label|result2007|5|a}}{{Note label|result2007|5|b}}{{Cite web|format=PDF|url=http://jra.jp/datafile/seiseki/report/2007/1tokyo.pdf#page=109 |title=第1回 東京競馬成績集計表|publisher=日本中央競馬会|year=2007|pages=415 - 416|accessdate=2016-02-15}}（索引番号：03095）
 +
# {{Note|b}}{{Cite web|url=http://jra-van.jp/fun/tokusyu/100221_02_01.html |title=第27回フェブラリーステークス特集（メイセイオペラ 地方所属馬初の中央GI制覇）|publisher=JRA-VAN|accessdate=2014-12-14}}
 +
# {{Note|c}}『[[#中央競馬全重賞成績集|中央競馬全重賞成績集【GI編】]]』
 +
# {{Note|d}}{{Cite web|format=PDF|url=http://www.jra.go.jp/keiba/program/pdf/h26-jusyo_kanto.pdf#page=6 |title=重賞競走一覧（レース別・関東）|page=6|year=2014|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2014-07-26}}
 +
# {{Note|e}}{{Cite web|format=PDF|url=http://www.jra.go.jp/keiba/program/pdf/h26-bangumi.pdf |title=平成26年度競馬番組等について|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2014-07-27}}
 +
# {{Note label|course_tokyo|10|a}}{{Note label|course_tokyo|10|b}}{{Cite web|url=http://www.jra.go.jp/facilities/race/tokyo/course.html |title=東京競馬場（コース紹介）|publisher=日本中央競馬会|accessdate=2014-12-14}}
 +
# {{Note|g}}[[#JRA年度別全成績2009|2009年の成績表]]参照。
 +
# {{Note|h}}[[#JRA年度別全成績2015|2015年の成績表]]参照。
  
 
== ほかに日本で行われるダートの国際GIレース ==
 
== ほかに日本で行われるダートの国際GIレース ==
 
* [[チャンピオンズカップ (中央競馬)|チャンピオンズカップ]]（[[中京競馬場]]）
 
* [[チャンピオンズカップ (中央競馬)|チャンピオンズカップ]]（[[中京競馬場]]）
 
* [[東京大賞典]]（[[大井競馬場]]）
 
* [[東京大賞典]]（[[大井競馬場]]）
−
 
−
== 備考 ==
 
−
* 1984年〜2006年の格付表記は、JRAの独自グレード。
 
−
* ダートグレードレースの格付表記は、国内限定の独自グレード扱い。
 
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
−
* [http://www.jra.go.jp/keiba/thisweek/2015/0222_1/ 今週の注目レース（第32回フェブラリーステークス）] - 日本中央競馬会
+
* [http://jra.jp/keiba/thisweek/2016/0221_1/ レース分析：フェブラリーステークス　今週の注目レース] - 日本中央競馬会
  
 
{{中央競馬のグレードワンレース}}
 
{{中央競馬のグレードワンレース}}

2016年3月8日 (火) 20:09時点における版

フェブラリーステークス
300px
2015年フェブラリーステークス表彰式
開催国 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 東京競馬場
創設 1984年2月18日
距離 ダート1600m
格付け GI
賞金 1着賞金9700万円
出走条件 サラ系4歳以上（国際）（指定）
負担重量 定量（57kg、牝馬2kg減）
テンプレートを表示

フェブラリーステークスは、日本中央競馬会（JRA）が東京競馬場で施行する中央競馬の重賞レース（GI）である。

レース名の「フェブラリー（February）」は、2月を意味する英語[1]。

正賞は日本馬主協会連合会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞[2][3]。

概要

JRAが施行するダート重賞レースでは、最も古い歴史を持つレースである[4]。

1984年に前身となる「フェブラリーハンデキャップ」が創設[4]、東京競馬場のダート1600mで施行され、当初はGIIIの格付けだった[4]。1994年にGIIへ昇格するとともに負担重量も別定に変更、名称も「フェブラリーステークス」に改称された[4]。

その後、中央競馬と地方競馬の交流レースが拡大されるなか、1997年には中央競馬のダート重賞レースとして初めてGIに格付け[4]され、負担重量も定量に変更、国内の上半期のダート最強馬決定戦に位置付けられた[4]。2007年からは国際レースに指定され、外国馬の出走も可能になった[5]。

本レースで上位を争った馬からは、アラブ首長国連邦のドバイで行われる国際招待レース「ドバイミーティング」へ遠征するものも出るようになった[4]。2011年の優勝馬トランセンドは、ドバイワールドカップで優勝したヴィクトワールピサと接戦の末、2着に入っている[4]。また、1999年にはメイセイオペラ（岩手）が地方競馬所属馬として初めて優勝した[6]。

レース条件

以下の内容は、2016年現在[2][3]のもの。

出走資格：サラ系4歳以上（出走可能頭数：最大16頭）

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬（下記参照）
  • 外国調教馬（8頭まで、優先出走）

負担重量：定量（57kg、牝馬2kg減）

  • 第1回から第10回まではハンデキャップ、第11回から第13回までは別定[7]。

出馬投票を行った馬のうち、優先出走権（次節参照）のある馬から優先して割り当て、その他の馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI（JpnI）競走の収得賞金」の総計が多い順に割り当てる。

優先出走権

外国馬、およびレーティング順位の上位5頭（2012年より。牡馬・セン馬は110ポンド、牝馬は106ポンド以上であることが条件）[8]は優先出走できる。

2014年より以下のレースにおける1着馬に、優先出走権が付与される[9]。

優先出走権付与レース
レース名 格付 施行競馬場 施行距離
東海ステークス GII 中京競馬場 ダート1800m
根岸ステークス GIII 東京競馬場 ダート1400m

賞金

2015年の1着賞金は9700万円で、以下2着3900万円、3着2400万円、4着1500万円、5着970万円[2][3]。

コース

東京競馬場のダートコース、1600mを使用。

スタート地点は芝コース上にあり、スタート直後は芝コースを走行、第2コーナー付近からダートコースに入る[10]。バックストレッチとホームストレッチに2つの坂が設けられており、このうち長さが501mあるスタンド前のホームストレッチには高低差2.4mの上り坂がある[10]。

歴史

  • 1984年 - 5歳以上の馬によるハンデキャップの重賞レース「フェブラリーハンデキャップ」を新設。東京競馬場のダート1600mで施行、GIII[注1]に格付け[4]。
  • 1989年 - 混合レースに指定[4]。
  • 1994年
    • GII[注1]に昇格[4]。
    • 名称を「フェブラリーステークス」に変更[4]。
  • 1995年 - 指定交流レースに指定され、地方競馬所属馬が出走可能となる。
  • 1997年
    • GI[注1]に昇格[4]。
    • ダート競走格付け委員会により、GI[注2]に格付け（適用は1998年から）。
  • 2001年 - 馬齢表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走資格を「4歳以上」に変更。
  • 2007年
    • 国際レースに指定され、外国調教馬は8頭まで出走可能となる[5]。
    • 国際GIに格付け。
    • 地方競馬所属馬の出走枠が5頭から4頭に縮小。
  • 2009年 - この年より地方競馬所属馬の出走資格はJRAが別に定める出走馬選定基準により選定された競走馬のみとなる。
  • 2012年 - 出走馬選定方法が変わり、レーティング上位5頭に優先出走を認める。
  • 2014年 - トライアル制を確立し、指定されたレースの1着馬に優先出走を認める。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1984年2月18日 ロバリアアモン 牡5 1:40.1 吉永正人 松山吉三郎 管浦一
第2回 1985年2月16日 アンドレアモン 牡6 1:36.9 中島啓之 松山康久 （株）アモン
第3回 1986年2月15日 ハツノアモイ 牡5 1:36.7 大塚栄三郎 仲住芳雄 仲川初太郎
第4回 1987年2月21日 リキサンパワー 牡6 1:36.5 柴田政人 高松邦男 岩井三郎
高橋力造
第5回 1988年2月20日 ローマンプリンス 牡7 1:37.7 増沢末夫 佐藤征助 （有）ロング商事
第6回 1989年2月18日 ベルベットグローブ 牡6 1:37.2 郷原洋行 大久保房松 栗林英雄
第7回 1990年2月17日 カリブソング 牡4 1:36.7 柴田政人 加藤修甫 （株）荻伏牧場レーシングクラブ
第8回 1991年2月16日 ナリタハヤブサ 牡4 1:34.9 横山典弘 中尾謙太郎 山路秀則
第9回 1992年2月22日 ラシアンゴールド 牡4 1:35.4 蛯名正義 大久保洋吉 大原詔宏
第10回 1993年2月20日 メイショウホムラ 牡5 1:35.7 柴田政人 高橋成忠 松本好雄
第11回 1994年2月19日 チアズアトム 牡5 1:37.8 本田優 星川薫 北村キヨ子
第12回 1995年2月18日 ライブリマウント 牡4 1:36.4 石橋守 柴田不二男 加藤哲郎
第13回 1996年2月17日 ホクトベガ 牝6 1:36.5 横山典弘 中野隆良 金森森商事（株）
第14回 1997年2月16日 シンコウウインディ 牡4 1:36.0 岡部幸雄 田中清隆 安田修
第15回 1998年2月1日 グルメフロンティア 牡6 1:37.5 岡部幸雄 田中清隆 石井政義
第16回 1999年1月31日 メイセイオペラ 牡5 1:36.3 菅原勲 佐々木修一 （有）明正商事
第17回 2000年2月20日 ウイングアロー 牡5 1:35.6 O.ペリエ 工藤嘉見 池田實
第18回 2001年2月18日 ノボトゥルー 牡5 1:35.6 O.ペリエ 森秀行 （有）池ばた
第19回 2002年2月17日 アグネスデジタル 牡5 1:35.1 四位洋文 白井寿昭 渡辺孝男
第20回 2003年2月23日 ゴールドアリュール 牡4 1:50.9 武豊 池江泰郎 （有）社台レースホース
第21回 2004年2月22日 アドマイヤドン 牡5 1:36.8 安藤勝己 松田博資 近藤利一
第22回 2005年2月20日 メイショウボーラー 牡4 1:34.7 福永祐一 白井寿昭 松本好雄
第23回 2006年2月19日 カネヒキリ 牡4 1:34.9 武豊 角居勝彦 金子真人ホールディングス（株）
第24回 2007年2月18日 サンライズバッカス 牡5 1:34.8 安藤勝己 音無秀孝 松岡隆雄
第25回 2008年2月24日 ヴァーミリアン 牡6 1:35.3 武豊 石坂正 （有）サンデーレーシング
第26回 2009年2月22日 サクセスブロッケン 牡4 1:34.6 内田博幸 藤原英昭 高嶋哲
第27回 2010年2月21日 エスポワールシチー 牡5 1:34.9 佐藤哲三 安達昭夫 友駿ホースクラブ
第28回 2011年2月20日 トランセンド 牡5 1:36.4 藤田伸二 安田隆行 前田幸治
第29回 2012年2月19日 テスタマッタ 牡6 1:35.4 岩田康誠 村山明 吉田和美
第30回 2013年2月17日 グレープブランデー 牡5 1:35.1 浜中俊 安田隆行 （有）社台レースホース
第31回 2014年2月23日 コパノリッキー 牡4 1:36.0 田辺裕信 村山明 小林祥晃
第32回 2015年2月22日 コパノリッキー 牡5 1:36.3 武豊 村山明 小林祥晃
第33回 2016年2月21日 モーニン 牡4 1:34.0 M.デムーロ 石坂正 馬場幸夫

フェブラリーステークスの記録

  • レースレコード - 1:34.6（第26回優勝馬サクセスブロッケン）[11][12]

脚注・出典

参考文献

  • 「フェブラリーステークス」『中央競馬全重賞成績集【GI編】』 日本中央競馬会、2006年、1397 - 1433頁。

注釈

  1. a b c 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。
  2. ^ダートグレードレースの格付表記は、国内限定の独自グレード扱い。

出典

  1. ^“2016年度第1回東京競馬特別レース名解説（PDF）”. 日本中央競馬会. p. 5. 2016年2月15日閲覧。
  2. a b c “重賞競走一覧（レース別・関東）（PDF）”. 日本中央競馬会. p. 6 （2016年）. 2016年2月15日閲覧。
  3. a b c “平成28年第1回東京競馬番組（PDF）”. 日本中央競馬会. 2016年2月15日閲覧。
  4. a b c d e f g h i j k l m “レースについて：フェブラリーステークス　今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2016年2月15日閲覧。
  5. a b “第1回 東京競馬成績集計表（PDF）”. 日本中央競馬会. pp. 415 - 416 （2007年）. 2016年2月15日閲覧。（索引番号：03095）
  6. ^“第27回フェブラリーステークス特集（メイセイオペラ 地方所属馬初の中央GI制覇）”. JRA-VAN. 2014年12月14日閲覧。
  7. ^『中央競馬全重賞成績集【GI編】』
  8. ^“重賞競走一覧（レース別・関東）（PDF）”. 日本中央競馬会. p. 6 （2014年）. 2014年7月26日閲覧。
  9. ^“平成26年度競馬番組等について（PDF）”. 日本中央競馬会. 2014年7月27日閲覧。
  10. a b “東京競馬場（コース紹介）”. 日本中央競馬会. 2014年12月14日閲覧。
  11. ^2009年の成績表参照。
  12. ^2015年の成績表参照。

ほかに日本で行われるダートの国際GIレース

外部リンク

表・話・編・歴
ダートグレードのグレードワンレース
GI
☆フェブラリーステークス | ☆チャンピオンズカップ | 東京大賞典
JpnI
☆：中央競馬のレース　無印：地方競馬のレース
「https://wiki.ducca.org/w/index.php?title=フェブラリーステークス&oldid=1209」から取得