福岡県立福岡高等学校
概要
地元の進学塾などからは「御三家」(福岡県立修猷館高等学校、福岡県立筑紫丘高等学校)と呼ばれることもある。特に同じく福岡県の福岡県立修猷館高等学校とは旧制福岡中学校開校以来、修猷館の寄宿舎での開校や火災時の復興支援などを背景に両校の関係は深く、ラグビー部やバスケ部は毎年定期戦を実施。以前は3学期には朝課外(朝補習)がなかったが、2008年度(平成20年度)3学期は第2学年の理系クラスにおいて12日間朝課外を行った。2009年度(平成21年度)からは全学年毎日行われている。 また、博多祇園山笠期間中博多部(はかたぶ)の立地でもあり「千代流」に位置するため、舁き山が校内に入る唯一の高校である。さらにヤマをかく男子生徒は公欠扱いとなる。福岡県第四学区(宗像市、福津市、糟屋郡、古賀市、福岡市東区、博多区のうち千代中・吉塚中・博多中の校区)。
校訓
「至誠勵業、剛健成風、操守堅固」
教育方針
1 校訓「至誠勵業・剛健成風・操守堅固」を基軸とした、気高さのある生徒の育成 2 豊かな情操と広い視野をもち、未来の日本を展望する国際性豊かな生徒の育成 3 知性を磨き、真理を愛し、文武両道にわたって努力する生徒の育成
校章 校名の「福」を表すために、カタカナの「フ」を9(ク)個合わせて図案化したもの。旧制中学は中央に「中」を、新制高等学校になってからは「髙(はしごだか)」の文字を置いている。 襟章 ラグビーボールをモチーフとしており、原案は新制高校1期の女子生徒による。 校歌 作詞は川原三郎、作曲は松園郷美。本来5番まであり、2番には至誠・3番には剛健・4番には操守と校訓が織り込まれている。現在では2番で終えるのが習慣となっている。歌詞に校名は登場しない。 応援歌 「若き福高」、「千代の緑」、「立花山の曙」、「福高讃歌」(作詞は国語科、作曲は江口俊之)がある。上記の校歌とともに、同窓会のウェブサイトで視聴できる。
施設
本館の設計・監督は福岡県営繕課の初代課長・薄與莊(すすき・よそう)が行った。通説として流布する建築家の三條栄三郎は昭和2年に焼失した木造校舎の設計者で、現校舎が建設された昭和4年には長野県嘱託に転任していた。鉄筋コンクリート造の現校舎は福岡市都市景観賞に選ばれている。 県内で唯一残る旧制中学時代の校舎であり、建築当時の構造や質の高いデザインがそのまま残っているとして2012年3月12日、県の有形文化財に指定されることが発表された。 創立100周年を前に、平成26年度秋から改修工事が行われる。道路を挟んで福岡県立博多青松高等学校に接する千代グラウンドは主にラグビー部用の飛び地的な練習場で、博多青松高校ではなく福岡高校の敷地である。なお、敷地内に公立学校付属の予備校福高研修学園がある。(こちらは平成27年度の受け入れをもって廃校が決定している。)
同窓会
旧制中学と合わせ、「福中・福高同窓会と称する。毎年6月に総会を開いている。東京・関西に支部があり、女子部会は「紅梅会」と称される。
沿革
年表 (旧制福岡県立福岡中学校)
- 1917年(大正6年)4月1日 - 福岡県立中学校修猷館の寄宿舎の一部を仮校舎として「福岡県立福岡中学校(旧制中学校)」が開校。
- 1924年(大正13年)5月 - 校舎工事全部完成。
- 1927年(昭和2年)
- 6月22日 - 校舎火災により、修猷館の一部を借りて仮校舎に充当授業をする(福中放火事件)。
- 9月1日 - 元校地に仮校舎を建設落成により復帰。
- 1929年(昭和4年)4月 - 新校舎が完成。
- 1933年(昭和8年)3月31日 - 福岡県福岡夜間中学校を併置。
- 1937年(昭和12年)5月6日 - 創立20周年記念「福中会館」が完成。
- 1943年(昭和18年)4月1日 - 中学校例会生により各学年6学級に編成。
(新制福岡県立福岡高等学校)
- 1948年(昭和23年)4月1日 - 学制改革に伴い、「福岡県立福岡高等学校」となる。
- 1958年(昭和33年)1月9日 - 創立40周年記念図書館が完成。
- 1959年(昭和34年)4月18日 - 防音工事を完了。
- 1961年(昭和36年)4月27日 - 講堂防音工事落成式挙行。
- 1963年(昭和38年)4月22日 - 南館3教室増築工事落成。
- 1964年(昭和39年)6月16日 - 北館3教室増築工事落成。
- 1966年(昭和41年)
- 7月15日 - 講堂兼体育館新築工事落成。
- 10月30日 - 福高研修学園及び食堂落成。
- 1970年(昭和45年)3月19日 - 旧武道場跡に特別教室落成。
- 1978年(昭和53年)3月31日 - 相談室棟新工事落成。
- 1981年(昭和56年)3月25日 - プール竣工。
- 1991年(平成3年)3月25日 - 大規模校舎改修工事第一期工事竣工(南館)。
- 1992年(平成4年)3月19日 - 大規模校舎改修工事第二期工事竣工(北館)。
- 1994年(平成6年)3月30日 - 大規模校舎改修工事第三期工事竣工(東館)。
- 1998年(平成10年)3月 - 体育館改修工事竣工。
- 1999年(平成11年)3月30日 - 創立80周年記念事業「福高パティオ」完成。
- 2000年(平成12年)
- 2月29日 - 千代グランド第一期整備工事竣工。
- 3月5日 - 定時制課程を閉じる。
- 2001年(平成13年)
- 2月26日 - パソコン教室内部改造工事竣工。
- 2月28日 - 千代グラウンド第二期整備工事竣工。
- 2002年(平成14年)3月19日 - 特別教室棟大規模改造工事竣工(新館)。
- 2004年(平成16年)3月31日 - 校地(グラウンド)整備工事竣工。
- 2006年(平成18年)4月28日 - 福高研修学園食堂改修工事竣工。
- 2009年(平成21年)
- 4月 - エレベーター設置工事竣工。
- 8月 - エアコン設置工事竣工。
- 2012年(平成24年)3月12日 - 福岡県の有形文化財への指定が決定。
- 2017年(平成29年) - 創立100周年を迎える。
教育方針
修猷館と同じく自由な校風であり、文化祭や体育祭、予餞会などに教師はほとんど口出しせず、生徒自らが創り上げていく。また、携帯使用や通学カバンも自由になるなど、生徒による規則の改変も行われている。
学校行事
福高祭・体育祭・予餞会を三大行事としている。 福高祭は5月第2週の土日に、体育祭は9月第1週の土曜日に、予餞会はセンター試験翌々日に外部の施設(サンパレス福岡、アクロス福岡、福岡市民会館など)を借りて、それぞれ開催される。3つはほとんどすべて実行委員会(部活動・生徒会活動の項目を参照)のメンバーによって運営される。 裏三大行事として応援歌練習・規律と友情の体験学習・寒稽古がある。 これらのうち、「規律と友情の体験学習」は頻繁に名称の変更が行われる。(平成25年度は「自助と共助を学ぶ宿泊体験」など。) また、寒稽古は現在行われていない。
活動・生徒会活動
- 運動部
- 剣道部
- 柔道部
- テニス部
- ソフトテニス部
- 水泳(水球)部
- 卓球部
- 登山部
- バスケットボール部
- 空手道部
- バレーボール部
- ハンドボール部
- 野球部
- 陸上部
- ラグビー部 - 1924年(大正13年)7月創部。 これまで全国大会に37回出場(優勝3、準優勝3、国体優勝2)。1971年(昭和46年)には全国大会最多出場校として表彰された。1947年(昭和22年)、第26回全国大会の神戸二中との決勝にて、自身の強烈なタックルで主将の左眼球が飛び出たが、自ら眼球を手で押し込み、試合を続行、終には優勝したというエピソードがある。出身者には「糸の切れた凧のよう」とうたわれた森重隆などがいる。
- ヨット部
- 弓道部
- バドミントン部
- サッカー部
- 文化部
- 数学・囲碁研究部
- 物理部
- 化学部
- 生物部
- 地学部
- 写真部
- 食物部
- 茶道部
- 演劇部
- ESS部 (English Speaking Society)
- 音楽部
- 美術部
- 書道部
- 映画研究部
- 新聞部
- 百人一首部
- 社会研究部
- 鉄道研究同好会
- 文芸同好会
- 委員会活動
- 会計委員会
- 統制委員会
- 体育委員会
- 文化委員会
- 整備委員会
- 広報委員会
- 渉外委員会
- 図書委員会
- 保健委員会
- 家庭クラブ委員会
- 総務部直属団体
- 放送室
- 吹奏楽団
- 応援団
- 生徒会活動
- 生徒会総務部(別称:五役)
- 総務(生徒会長)1名
- 副総務(生徒会副会長)男女各1名
- 書記長1名
- 書記1名
うち、総務のみ立候補制でほかの四役は先代の五役と教師による指名制である。執行部は五役と各専門委員長の15人で構成されている。
※三大行事(福高祭、体育祭、予餞会)の時期が近くなると、各行事担当の委員会所属メンバー(福高祭:文化委員会 体育祭:体育委員会 予餞会:渉外委員会)を中心とした実行委員会が結成される。
学校関係者一覧
交通
• 福岡市地下鉄箱崎線・千代県庁口駅より徒歩8分 • 西鉄バス・福高前又は千代町バス停下車 • JR吉塚駅より徒歩15分