福岡県立小倉高等学校

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福岡県立小倉高等学校(ふくおかけんりつ こくらこうとうがっこう、Fukuoka Prefectural Kokura High School)は、福岡県北九州市小倉北区愛宕二丁目にある公立高等学校。全日制普通科。略称は「倉高」(くらこう)、「小倉」(こくら)。スーパーサイエンスハイスクール (SSH)、ふくおかスーパーハイスクール (FSH) 指定校。

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概要

福岡県第二学区(北九州市門司区、小倉北区、小倉南区、戸畑区)。 授業は、平日は50×6又は7コマの正課授業に加え朝講習と呼ばれる課外授業が7時30分から行われている。かつては土曜日に土曜講座として50分×4コマの授業が行われていたが、現在は廃止されている。
国公立大学への現役合格に重きを置く進路指導を行っている。特に九州大学を目指す生徒が多く、40人程度が現役で合格している。東京大学京都大学へも毎年のように現役合格者を出している。
映画「無法松の一生」の原作「富島松五郎伝」の中では、主人公無法松が可愛がる吉岡大尉の遺児のぼんぼん(小倉中学から五高・東大へ進学)の母校として登場、松本清張の名作「菊枕」(同題材は、田辺聖子の「花衣ぬぐやまつわる」―わが愛の杉田久女―でも取り上げられている)では、主人公の夫が美術教師として勤務していたのが小倉中学である。

制服

男子

旧制中学校を前身とする全国の公立高校のなかでも、旧制時代の制服・制帽の伝統が最もよく維持された学校である。冬季は、標準型の黒の学生服。だが、合服として着用されるグレーの霜降学生服こそ、別名「霜降り小倉」と言われるほど著名な地元の小倉織の生地で、他校にない小倉高校の特色をよく表現している。いずれにおいても、自分から見て右襟にローマ数字の学年章、左襟に数字の組章を、金色の大きな衿文字バッジで装着する。校章バッジはつけない。夏季は、両胸ポケットの開襟シャツに合服と同じグレーのズボンで、学年章と組章はフェルトにつけて、胸章として開襟シャツの左胸につける。また、白線一本を巻いた黒色の制帽をかぶることが、義務付けられている。制鞄があり、旧制中学時代と同じ、白い帆布製肩掛け鞄である。 伝統を堅持しているとはいえ、機能的に不都合な点については、2012年度より小規模な変更がなされた。例えば、体操着を風呂敷に包んでくるという校則が廃止された。布製のため雨天には中身が濡れやすかった制鞄は、蓋に防水加工が施された。また、伝統型の詰襟ではカラーを外し黒襟のバンカラ的着こなしがあとを絶たなかったことと、硬いカラーが窮屈感を増し襟のホックを外す誘因になっていたことから、冬服。合服共に、カラーを廃止して襟に白線を縫いつけたラウンドカラーに変更、合服は襟のサイズを緩くし、同時に、襟ホックを常時留める指導が強化された。

女子

冬季は、紺色のダブルのスーツ型、下にはブラウスを着用。ネクタイやリボンの類はなく、ブラウスの第一ボタンを常にかけて着用しなければならない。スカートは膝下10cm、束ねていない長髪は禁止、前髪は眉上。上着の自分から見て左下に、校章、学年章、クラス章という3つのバッジをフェルトに付けた胸章を装着する。夏服は、冬服と似た型で白色。スカートは男子の合服と同じグレー。胸章を、冬服と同じ位置に装着する。制鞄は、手持ち式の伝統的な型の学生鞄である。

象徴

  • 校訓 - 「勉学・創造・規律・勤労・敬愛」
  • 校是 - 「文武両道」「質実剛健
  • 校章 - 小倉藩主であった小笠原氏の家紋の三階菱の中に「小中高大」の文字が入っている。旧制小倉中学の校章(「小中(小倉中学)は大なり」と読む)に高を加えたもの。
  • 校歌 - 作詞は元永辰夫、作曲は大塚淳。3番まであり、校名は歌詞に登場しない。逍遥歌(作詞:山口憲雄、作曲:宮崎昇)もある。
  • 同窓会 - 「明陵同窓会」と称する。関東などに支部を置く。

沿革

小倉藩は幕末に長州戦争で破れ、藩庁・藩校を豊津(現・みやこ町)に移転したことから、小倉藩校の直系は、旧制豊津中学(現・福岡県立育徳館高等学校)であり、その小倉分校が小倉中学(第一次)であった。しかしながら、下記沿革にあるとおり、小倉中学(第一次)は1887年(明治20年)に廃止されている。その後、小倉市民の20年余に亘る復活運動を経て、1908年(明治41年)、福岡県立小倉中学校として再興された。なお、現在の小倉高校では、明治41年を開校の年としている。2008年(平成20年)に創立100周年を迎えた。

前史
  • 1758年(宝暦8年)5月1日 - 小倉藩主小笠原忠総により、藩校思永斎が開校する。
  • その後、思永館と改称、小倉城内(現北九州市立思永中学所在地)に学館を興す。
  • 1866年(慶応2年) - 長州征伐(小倉戦争)にて長州藩に敗れ、小倉城と共に思永館焼失 。
  • 藩庁豊津移転に伴い、豊津藩となり、藩校も文武館→育徳館→育徳学校と改称する。
  • 1874年(明治7年) - 豊津・育徳学校は閉校、第35番中学育徳学校として再興される。
  • 1879年(明治12年)9月9日 - 県立となり豊津中学校と改称する。
  • 1882年(明治15年)8月23日 - 県立豊津中学校小倉分校を「小倉中学校」と改称。
  • 1887年(明治20年)3月31日 - 中学校令改正により「小倉中学校」(第一次)廃校。
正史
  • 1908年(明治41年)
    • 3月18日 - 同年4月から開校することを認可される[2]。
    • 5月22日 - 「福岡県立小倉中学校」として開校式を迎える。
  • 1925年(大正14年)4月1日 - 県令により福岡県立小倉中学校を「福岡県小倉中学校」と改称。
  • 1842年(昭和18年)4月1日 - 福岡県企救中学校(夜間中学校)を併置。
  • 1948年(昭和23年)4月1日 - 学制改革により、「福岡県立小倉高等学校」(男子校)となる。
  • 1949年(昭和24年)
    • 4月1日 - 学制改革により男女共学を実施。「福岡県立小倉北高等学校」と改称(OB・市民の大反対により1年で旧名称に復す)
    • 5月19日 - 昭和天皇、九州御巡幸、本校運動場が小倉市(現在の北九州市小倉北区および小倉南区)奉迎場となる。
  • 1950年(昭和25年)5月1日 - 旧小倉商業高校を県立移管の上、本校に統合し、商業科とする。
  • 1957年(昭和32年)5月 - 逍遙歌発表。
  • 1960年(昭和35年)4月1日 - 商業科を福岡県立小倉商業高等学校として分離。
  • 1964年(昭和39年)11月30日 - 講堂落成式。
  • 1968年(昭和43年)5月23日 - 60周年記念応援歌発表。
  • 1985年(昭和60年)3月31日 - 定時制課程閉校。
  • 1998年(平成10年)4月1日 - 65分授業開始。
  • 2005年(平成17年)4月1日 - スーパーサイエンスハイスクールに指定。
  • 2006年(平成18年)4月1日 - ふくおかスーパーハイスクールに指定。
  • 2007年(平成19年)4月1日 - 第二学区・第三学区が統合、門司区が校区に加わる。
  • 2008年(平成20年)- 創立百周年記念。明陵会館の建築(明陵学院の建て替え)。
  • 2014年(平成26年)- 新南校舎完成。
  • 2016年(平成28年)- 新北校舎完成

部活動

「文(=勉学)武(=課外活動)両道」の校是のもと、運動部文化部を問わず部活動が盛んである。 野球部は、上述のとおり1947年の第29回全国中等学校優勝野球大会で旧制小倉中学として、翌1948年の第30回全国高等学校野球選手権大会で新制小倉高校としてそれぞれ優勝、連覇を達成している。これを受け、第90回全国高等学校野球選手権記念大会では主将が始球式を行った。 ラグビー部は、山田章仁を擁した2003年に福岡県大会で優勝する(東福岡高校との同時優勝、全国大会へはトライ数の差で出場できず)など県内有数の強豪である。 かつて存在した定時制課程の庭球部は 1980年(昭和55年)8月10日に全国大会で優勝している。

運動部
  • 陸上部
  • テニス部
  • ラグビー部
  • 柔道部
  • バレーボール部
  • 弓道部
  • 野球部 旧制小倉中学
    • 1919年(大正8年)8月9日 - 第5回全国中等学校優勝野球大会初出場(鳴尾球場で開催)
    • 1947年(昭和22年)
      • 4月7日 - 野球部第19回選抜中等学校野球大会準優勝。
      • 8月19日 - 野球部第29回全国中等学校優勝野球大会優勝(初めて優勝旗が関門海峡を渡る)。

小倉高校
    • 1948年(昭和23年)8月20日 - 第30回全国高等学校野球選手権大会で二連覇。
    • 1954年(昭和29年)4月7日 - 野球部第26回選抜高等学校野球大会準優勝。

  • 水泳部
  • 剣道部
  • サッカー部
  • 卓球部
  • バスケットボール部
  • バドミントン部
  • 應援團
文化部
  • 文芸部
  • 演劇部
  • 新聞部
  • SS環境科学部
  • SS生命科学部
  • SS数学部
  • 美術部
  • 音楽部
  • 書道部
  • 将棋部
  • 写真部
  • 考古学部
  • ESS (English Speaking Society)
  • 吹奏楽部
  • パソコン部
  • インターアクト部
  • 華道部
  • 囲碁部
  • 茶道部
  • 放送部
  • ディベート部

著名な出身者

出典

公式サイト