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'''博士(文学)'''(はくし ぶんがく)は、人文科学(哲学、史学、文学を含む広義での文学)に関する専攻分野を修めることによって、1991年以降に日本で授与されている博士の学位である。
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'''博士'''(はくし、はかせ)は、人類が保有する教育機関・体系の中で与えられる学位のうち最高位のものである。英語からドクターともいい、世界の教育レベルを分類しているISCEDでは最高位のレベル8、欧州資格フレームワーク (EQF) でも最高位のレベル8と定義されている。戦前の日本においては原則として博士号授与機関は帝国大学に限られ、その希少性から「'''末は博士か大臣か'''」と詠われるほど市井において高く評価され、学位の保持者に対しては敬意が表されていた。<br/>
 
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博士 (Doctor) の学位は、国によって多少の差異はあるものの国際的に最高位の学位として位置づけられているが、日本では学校教育法第104条により大学など高等教育機関や学位授与機関(日本においては独立行政法人大学評価・学位授与機構)における修士およびそれと同等の学力があると認められた者が、大学院の博士課程あるいは博士後期課程において主軸となる研究テーマについて研究を行い、その内容を学位論文として執筆し、最高学位に相応しいと授与機関から認められることで取得できる(甲博士、通称は課程博士もしくはコースドクター)。また、論文審査により高度な研究能力があると認定された者にも授与されることがある(乙博士、通称は論文博士と称する)。<br/>
==概要==
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博士の取得方法としては、上記の甲博士に相当するように博士課程に在籍して学位審査に合格、修了した者に授与される課程博士と、乙博士に相当するように在学しないまま学位審査に合格した者に授与される論文博士がある。また、学位ではないが、名誉称号としての名誉博士なども存在する。外交儀礼上、各国政府要人等が博士号取得者である場合、官名の後に博士閣下と敬称する事例が見受けられる。
1991年6月以前の日本では、'''文学博士'''(ぶんがくはくし)という博士の学位が授与されていた。1991年7月以降では、文学博士で扱われていた領域は、「博士(文学)」以外に「博士(哲学)」、「博士(史学)」、「博士(心理学)」、「博士(言語学)」などに細分化されている。<br/>
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文学博士は、1887年(明治20年)制定の学位令において、文部大臣より授与される5種類の博士のうちの1つとして定められた。日本で最初に文学博士を授与されたのは、仏教学者の[https://ja.m.wikipedia.org/wiki/南条文雄 南条文雄](1889年)である。<br/>
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英語圏においては、各国による学位制度に違いがあるものの、[https://ja.m.wikipedia.org/wiki/Doctor_of_Philosophy Doctor of Philosophy] in Humanities(Ph.D. あるいはDoctor of Letters)が、博士(文学)に相当する。
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==関連項目==
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* 学位
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* 修士
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* 博士
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* Doctor of Philosophy
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* 文学
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[[Category:博士]]
 
[[Category:博士]]
[[Category:文学研究者]]
 

2019年3月1日 (金) 15:40時点における最新版

博士(はくし、はかせ)は、人類が保有する教育機関・体系の中で与えられる学位のうち最高位のものである。英語からドクターともいい、世界の教育レベルを分類しているISCEDでは最高位のレベル8、欧州資格フレームワーク (EQF) でも最高位のレベル8と定義されている。戦前の日本においては原則として博士号授与機関は帝国大学に限られ、その希少性から「末は博士か大臣か」と詠われるほど市井において高く評価され、学位の保持者に対しては敬意が表されていた。
博士 (Doctor) の学位は、国によって多少の差異はあるものの国際的に最高位の学位として位置づけられているが、日本では学校教育法第104条により大学など高等教育機関や学位授与機関(日本においては独立行政法人大学評価・学位授与機構)における修士およびそれと同等の学力があると認められた者が、大学院の博士課程あるいは博士後期課程において主軸となる研究テーマについて研究を行い、その内容を学位論文として執筆し、最高学位に相応しいと授与機関から認められることで取得できる(甲博士、通称は課程博士もしくはコースドクター)。また、論文審査により高度な研究能力があると認定された者にも授与されることがある(乙博士、通称は論文博士と称する)。
博士の取得方法としては、上記の甲博士に相当するように博士課程に在籍して学位審査に合格、修了した者に授与される課程博士と、乙博士に相当するように在学しないまま学位審査に合格した者に授与される論文博士がある。また、学位ではないが、名誉称号としての名誉博士なども存在する。外交儀礼上、各国政府要人等が博士号取得者である場合、官名の後に博士閣下と敬称する事例が見受けられる。