山口大学

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山口大学(やまぐちだいがく、英語: Yamaguchi University)は、山口県山口市吉田1677-1に本部を置く日本の国立大学である。1949年に設置された。大学の略称は山大(やまだい)。


概観

山口大学は1815年(文化12年)に長州藩士の儒学者上田鳳陽によって創設された私塾山口講堂を淵源とし、明治・大正期の学制を経て、第二次世界大戦後の学制改革で旧制山口高等学校(山口講堂の後身)、山口師範学校・山口青年師範学校、宇部工業専門学校、山口獣医畜産専門学校を統合して1949年(昭和24年)に成立したものである。これに1964年(昭和39年)に山口県立医科大学を移管・統合して現在に至る<ref>山口大学</ref>。2015年(平成27年)には、創基200周年を迎えている。本学は、人文学部・教育学部・経済学部・理学部・農学部・工学部・医学部・共同獣医学部・国際総合科学部の9学部12研究科を有している(2018年時点)<ref>[1]</ref>。 2019年(平成31年)4月、大学院教育学研究科教職実践高度化専攻及び大学院教育学研究科学校臨床心理学専攻を設置(予定)。

山口大学憲章

2007年(平成19年)2月15日に制定された「山口大学憲章」では、広中平祐学長(1996年(平成8年) - 2002年(平成14年))によって提唱された「発見し・はぐくみ・かたちにする 知の広場」の創造 (Creation of a “Place of Wisdom:Discover it, Nourish it, and Realize it” )、ともに力を合わせ、ともに育みあい、ともに喜びを分かち合う(Fostering the Spirit of Cooperation,Interactive Education,and Sharing) 「共同・共育・共有精神の涵養」、他者への配慮と自らを律する倫理観のもとで、あらゆる偏見と差別を排する「公正・平等・友愛の尊重」 (Respect for Fairness,Equality,and Fraternity)の3つが基本理念として掲げられている。特に、「共同・共育・共有の精神」は「山大スピリット」(Yamaguchi University Spirit)と名づけられている。

やまぐち未来創生人材育成プログラム

2015年度からやまぐち未来創生人材育成プログラムを開始。これは地域が求める人材を育成するため、山口県内の企業・自治体や他大学と連携して行われる。萩市や周防大島町等、県内各地で行われる他大学生とのフィールドワーク型合同合宿授業や課題解決型インターンシップなど、地域に出て実践的に学ぶことにより、課題発見・解決力や協働力といった地域社会が求めている力を身に付けることを目的とする。2015年設置の国際総合科学部では、2年次に10月から1年間の海外留学を行う。留学先の文化・歴史等に触れながら、国際社会で活躍するための幅広い知識と視野・高いコミュニケーション能力の取得を目指している<ref>山口大学</ref>。

『Academi-Q』の配布

「学び」の楽しさを見つけることを目的とする大学情報誌「Academi-Q(アカデミック)」を地域の学校等に配布している。

教育・研究

  • 2017年
    • ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)との国際共著論文「選択的フッ素化に関する最近の動向」を発表。
    • 抗がん剤を遺伝子で判定。東洋鋼鈑と共同研究において解析キットを開発。
    • 時間学研究所教授と佐賀大学医学部の共同研究グループにより、高コレステロール血症のモデルマウスが体内時計異常を示すこと、さらに、体内時計異常は高コレステロール血症による動脈硬化形成を促進する作用があることを明らかにした。この研究成果は、2017年4月27日付けで、科学誌「EbioMedicine」にオンラインで公開。
  • 2018年
    • 学生協働交流シンポジウムで国立大学図書館協会賞を受賞。
    • 維新150周年記念国際シンポジウムを英国にて開催。
    • 8月1日- 8月3日 - 本学吉田キャンパスにて本学時間学研究所チューリッヒ大学の共同開催(共催:日本時間学会)で、時間学国際シンポジウム2018「中世日本の時間意識」が開催。
    • 山口大学理学部「サイエンスワールド2018 〜20周年 今年もやるよ!科学の祭典〜」- 例年の体験型の企画に加え、鹿児島大学山口大学の連携による「宇宙物理学薩長同盟講演会」等企画を予定。
    • 8月28日- 同大学連合獣医学研究科准教授と、ボツワナ国からの留学生、ネパール国からの留学生から成るグループは、イタリア国ミラノ大学獣医学部教授との国際共同研究により、動物の卵巣の微小卵胞は大きな優勢卵胞の成長を助けていることを解明<ref>山口大学 連合獣医学研究トピックス</ref>。
    • 国際総合科学部准教授らの論文「The Coconut Innovation Framework: An Innovation Framework focusing on Resources」が、ミラノ工科大学で開催されたサービス・デザインに関する国際会議ServDes2018 にて採択<ref>山口大学</ref>。
    • 9月-
      • 共同獣医学部獣医学科の学生が「平成30年度 日本比較薬理学・毒性学会奨励賞」を受賞。
      • 第51回中国地方測量競技大会で山口大学チームが総合3位に入賞。

ちゃぶ台次世代コーホートAdvanced course

教職経験(正規教員)およそ3年目から20年目頃までの教員と教職大学院生を対象としたミドルリーダー養成研修である。県内数会場を巡回して実施し、研修内容を地域の教育関係者に公開。現職教員と教職大学院生の相乗的学び・相互の高めあいを重視。各地域の教育課題に目を向け、より実践的な研修プログラムを創造している。また、社会変動をふまえた「新しい学びの創造」に関する先進理論や指導のあり方等について探求し、研修や実践等に対する意欲、態度や参画意識等の向上を図ることを目指している。

評価

  • 世界大学学術ランキング2011にて、401〜500位<ref>[2]</ref>。QS世界大学ランキング2015-2016にて、18位。同大学ランキング2017-2018にて、20位<ref>[3]</ref>。 2018年THE世界大学ランキング(国内版)39位。THE世界大学ランキング2019にて、1001位<ref>世界大学ランキング2019</ref>。
  • 医学部附属病院放射線治療部講師と、創成科学研究科准教授らの研究グループが手掛けた、「呼吸性移動を伴う腫瘍に対する放射線治療の品質保証の高度化」の成果に関する研究発表が、アメリカ・テネシー州で開催された第60回米国医学物理学会(AAPM)年次講演会にて、優秀研究賞(Best in Physics distinction)を受賞。
  • 山口大学先端実験動物学研究施設(ARCLAS:Advanced Research Center for Laboratory Animal Science)が、米国AAALAC Internationalから完全認証を取得。ARCLASは、2015 年1月に全学教育研究施設である大学研究推進機構総合科学実験センターに設置され、マウス、ラット、モルモット及びウサギなどを主とする小型、中型実験動物の飼養保管及び実験動物に関する国際水準の実験動物学の教育及び有用な実験動物の開発、研究並びに情報収集を行い、獣医学及び関連領域の教育研究活動を支援。本学共同獣医学部は、国際水準の獣医学教育を目標に掲げており、実験動物の人道的な管理を促進する国際的な民間非営利組織であるAAALAC Internationalの認証取得は、動物福祉に配慮した教育研究体制の充実に大きく寄与したものであり、高い評価を受けている。

大学公式キャラクター

ねこをモチーフにしたヤマミィYama-Me)が存在する。LINEスタンプもある。「発見」が趣味の山口大学公式キャラクターとして登場。(ただし、デザインは商標登録されている)溢れるバイタリティーと、フットワークの軽さが持ち味である。

学生への取り組み・卒業生、地域との交流

  • ワンコイン朝食を実施

学生が朝食を摂ることで健康管理や生活習慣を改善し、学業に専念できる生活リズムを整えることを目的に「ワンコイン朝食」を新入生を対象に吉田キャンパス、常盤キャンパスで実施している。

  • ホームカミングデーの実施

当大学では、卒業生との繋がりや地域の方々との絆を深めること、卒業生や地域の方を大学に歓待することを目的に平成25年度からホームカミングデーを開催している。

公式サイト

出典・参考

脚注・リンク